大学生の頃、私はオーストラリアへワーキングホリデーに行っていた。
ワーキング・ホリデー (英語: Working Holiday)とは、2国間の協定に基づいて、青年(18歳〜25歳、26歳、29歳または30歳)が異なった文化(相手国)の中で休暇を楽しみながら、その間の滞在資金を補うために一定の就労をすることを認める査証及び出入国管理上の特別な制度である。
引用:Wikipedia
ワーキングホリデー(略してワーホリ)は、仕事OK休暇OK勉強OK!ただし、1年間ね!っていう、18歳以上約30歳以下のみが取得できるビザ(滞在許可書)のことだよ
ワーホリ中、そこらで仲良くなったジャマイカ人のおっさんに付いていったら、
目的地とは全く異なる場所を連れ回され、
山に連れて行かれた話をしよう。
まじで怖かった^^
知らない人に付いていっちゃだめだよ!!!
っていうのを、まじで実感した
おっさん(ジャマイカ人)との出会い
オーストラリアへ到着後数日で、私は苺摘みのお仕事を見つけた。
その仕事場へ移動するため、
重たい重たいバックパックを背負って、電車を待っていた。
おっさん「Hello〜〜〜!」
べる「誰だおっさん」
おっさん「Are you Japanese?」
べる「おお、よく分かったな。ジャパニーズだよ。」
おっさん「どこに行くの?」
べる「Beerwahだよ。」
おっさんと目的地が同じだったっぽくて、なんか一緒に電車乗ってた。
すごく話しやすくて、キレイな英語で、99%何言ってるのかが分かる。
(オーストラリア訛りはマジで分からないよToT)
目的地まで1時間半くらい。
なんか、仲良くなってた。
おっさん「Beerwahで何するの?」
べる「いちごピッキングだよ。」
おっさん「Wow!君、ちゃんと長靴持ってる?」
べる「持ってない。」
おっさん「それはだめだよ!僕が君のために買ってあげるよ。」
べる「まじで!?」
私はただのアホだった。
農家到着
写真は、実際に私が働いていたイチゴ農家。
無事、おっさんと別れ、私は仕事場の農家に到着した。
意外に悪い人じゃなかったかも?
そしてこの農家、
「8割位、欧米人がいます!」
って書いてあったから来たのに、
5割日本人、5割韓国人。
どこに欧米人いるんじゃ。
ワーキングホリデーは噂とガセで溢れかえってる。
長靴を買ってあげるから、明日また会おう
明日、おっさんと会う約束をした。
おっさんは私の農家まで車で迎えに来た。
おっさん「Morning」
べる「おっはー」
おっさん「Let’s Go!」
ぶううううううううううううううん
当時私は22歳。
きっとおっさんは60歳くらい。
東南アジアにバックパッカー旅行した時は、知らない人にめちゃくちゃ警戒しまくってたのに…
しかし、おっさんと話してると、とっても英語の勉強になる。
なぜか私もペラペラ喋り、結構楽しい。
おっさん「着いたよ。」
べる「ん・・・?ここはどこ?」
おっさん「海だよ。」
おやおや?
長靴は?
とりあえず、海に行った。
ここで私はようやく気づく。
(あれ、ちょっとやべぇかも・・・)
かなり距離を置いて、おっさんと歩くことにした。
(やべぇやべぇやべぇやべぇやべぇ
何やってるんだ私〜〜〜〜〜〜〜
どうするんだ私〜〜〜〜〜〜〜
どうやって帰るんだ私〜〜〜〜〜〜〜)
が、しかし・・・
海がめちゃくちゃキレイ。(実際の写真)
今まで見た中で、一番キレイ。
人がすごく少なくて、
カップルと犬が海で戯れてる。
まるで映画の1シーンのよう。
はぁ・・・
夢のようにキレイな海なのに・・・
どうしておっさんと一緒にいるのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
恐怖の次の目的地・・・
海のお散歩が終わって、車に戻った私達。
今度こそ・・・
長靴買いに行ってくれるよね?
くっそ気が強くて、
英語だと余計なんでもズバズバ言える私なのに、
どうして
「長靴買いに行ってくれるんじゃないの?」
と聞けないんだあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
アホかお人好しジャパニーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーズ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
おっさん「次はどこに行こうかな」
べる(え、長靴は?)
おっさん「そうだ、山に行こう!」
べる(っはああああああああああああああ!?)
やああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ばあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
殺される殺される殺される
マジで、殺される!!!!!!!!!!
殺されなかったとしても、絶対やられる
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ
べる「No No No No No I Really Don’t Wanna Go Mountain!!!!(まじでまじでまじで山に行きたくない!)」
おっさん「えー、キレイなんだよ。」
恐怖の車の中・・・
車の中で、おっさんがよく私の手を取り、キスをしてきた。
こう聞くと、
うっっっっっっっっっっっっげ
って思うかも知れないけど、
別に手にキスとか頬にキスなんて、
国によってはただの挨拶だからね。
日本人にされたらもちろんギョッとするけど、
外国人にされても何も思わない・・・
ちなみに、ブラジル人のイケメンに頬チュー(ただの挨拶)されたときは流石に照れた。笑
でも、おっさんは超頻繁にしてくる
そしてついに・・・
私の太ももに手を乗せてきた!
べる「NO!!!!!!!!!!」
おっさん「Why」
べる(くすぐったいって英語でなんて言うだ!?)
べる「なんか嫌な感じ!」
しかし、何度もしてくる。
べる「キモいわああああああああああああ!!!!!!!」
英語でキモいってなんて言うのか分からないから、日本語で言ったよ。
おっさん「Bell、イチゴ摘みなんてしないで、俺と一緒に住もうよ。家賃出してあげるよ。」
べる「No. 私は働きたいの。」
おっさん「どうして働くの?僕と一緒にいれば、君は仕事なんてしなくていい。家賃も払わなくていい。お小遣いもあげるよ。」
べる「No. 私は働きたいの。」
おっさん「分かったよ。じゃあ、君の農家で僕も働こうかな。」
べる「なんであんたが働く必要があるの。あなたのようなお金持ちは働かなくていいでしょ。」
おっさん「別にいいじゃないか働いても。僕はお金も時間もあって、暇なんだよ。君の農家のオーナーに聞いといて。」
べる「はいはい。」
着いてしまった目的地。
おっさん「山が見えてきたよ」
べる(ドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキ)
どうやって逃げるどうやって逃げるどうやって逃げるどうやって逃げる
逃げてもここがどこだか分からないから逃げれないいいいいいいいいいいいいいいい
べる「帰ろう帰ろう帰ろう帰ろう帰ろう帰ろう」
おっさん「そんなに帰りたいの?」
べる「うん!うん!うん!うん!うん!うん!うん!うん!」
おっさん「もうちょっと奥に行った方がいいんじゃない?景色がキレイに見えるんだよ。」
べる「嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!」
おっさん「分かったよ、帰ろう。」
ぶううううううううううううううううううううううん
おっさん「僕、ちょっと眠くなってきちゃったから、君を一度農家に返すよ。また迎えに行くね。」
私「えっ!?本当に!?」
結末は・・・
たどり着いた。
私の農家に。(写真は日の出のイチゴ農家)
おっさん「またね。」
私「ばいばあああああああああああああああああい!!!!!!!!」
こうして私とおっさんは別れた。
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタドタ(私の走る音)
私は急いで農家にある家に戻った。
私「助けてええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
韓国Boy「なになに?」
私「おっさんに!!!!おっさんに誘拐されてた!!!!!!!!!!」
韓国Boy「え・・・まじで」
私「助けて!!!!!!!!!!怖いいいいいいいいいい!!!!!!」
韓国Boy「え、やだよ。俺も怖い」
私「っっっっっはぁ!?」
韓国Boy「なに人?」
私「ジャマイカ」
韓国Boy「肌の色は?」
私「黒」
韓国Boy「やだ、マジ怖い。バイバイ。」
私「・・・(ぽかーん)」
こいつ・・・嫌い。
誰も助けてくれない
これが、ワーキングホリデーか。
とりあえず、寝よう。
その後
おっさんから連絡は無かった。
本当に良かったぁ・・・
怖かったぁ・・・
しかし数日後、1通のメールが。
おっさん「Bell、大丈夫かい?」
何がだよ!誰のせいで大丈夫かいだよ!
そのメール以降、本当に何も連絡はなかった。
まとめ:知らない人には絶対に付いていっちゃだめ!
今思い返せば笑い話なんだけど、当時はマジで怖かった〜
本当に殺されると思ったし、
人生で一番の恐怖体験でした
身をもって、もっと警戒心を持たなければいけないことを学んだ。
山に連れて行かれそうになったとき、
自分の身は、自分以外守れない
ってことを実感したよ
助けを求めても、
相手が助けてくれるとは限らない
やっぱり、自分が強くならなければいけない
ってな訳で!
オーストラリアから数年後、念願の格闘技・ボクシングに1年通ってみたよ!
もう私は弱くない^^